最後に公表された長者番付で日本一となった清原氏の著書です。サラリーマンであるにもかかわらず一位になったことは当時非常に話題になりました。ヘッジファンドを率いて25年、引退を契機に執筆された書籍です。赤裸々に清原氏の考えが記載されており、賛否両論あるものの面白さは保証します。投資に興味ない方もぜひご一読ください。

わが投資術 市場は誰に微笑むか | 清原 達郎 |本 | 通販 | Amazon

気になった個所を抜粋します。
◎常識を疑うのが強い投資家になる近道。大多数の投資家にバイアスがかかっていれば投資のチャンス。
◎大型株より小型株(時価総額300億以下)がお勧め。無名なので証券会社/機関投資家と競わないぶん勝率が高まる。投資家はマクロでは勝率低いがミクロは勝率多い。
◎時間は有限。何かに時間を使いたければ何かをやめること。
◎転職は「会社に搾取された」ではなく「会社をうまく利用した」が理想。ポイントを整理すると①何をやるべきが不透明なら会社が嫌でも安易に辞めるべきではない②やりたいことを見つけたら自分の目指す仕事を今の会社で身につける③やりたいことあっても達成する方法はいくつかある。今の会社にいてもできるかもしれない。冷静に考える。④自分のやりたいことが時代の流れにあっているか考える。そして成功する確率を考える。⑤自分の実力を正しく判断する。自分の独自色を出したビジネスができるかどうか考える⑥出会いを大切に。実力があって信頼があればよい話は向こうからやってくる。
◎PERもPBRも割安判断にはならない。ネットキャッシュ比率が一番使える。(流動資産+投資有価証券×70%-負債)÷時価総額
◎小型株の成長性は「社長がその企業を成長させる強い意志をもっている」が一番重要。
◎ESG投資はナンセンス。GはわかるがESは意味なし。やる必要あるなら国が税金かけてやるべき。おそらくESG投資は下火になっていくはず。
◎英語ができるかどうかで年収は10倍違う。
◎人間は快適に暮らしていく収入が必要。それ以上の幸福感得るには「他人の役に立っている」という実感が必要では。一人では一定以上の幸福は得られないので「人と交わり何かの役に立つ」のが大事。