GXリーグの排出権取引制度(GX-ETS)においてGHG排出量の開示がスタートするそうです。要点は以下の通り。

  1. 日本が排出するGHGの半分以上を占める会社が参加している(747社)
  2. 直接排出量10万トン以上(108社)の企業は保証が求められる。現時点で保証人に監査法人系は登録なし。
  3. 第一フェーズ(2023年度~2025年度)では企業の参加は任意だが、第2フェーズ(2026年度以降)からは参加が義務化される可能性がある。

GX―ETS GHG排出量の開示と保証がスタート|3657号|2024年06月10日|経営財務DB (zeiken.co.jp)

GXリーグとは、カーボンニュートラル(排出量から植林などによる吸収量を差し引いた合計をゼロにすること)への移行に向けた挑戦を果敢に行い、国際ビジネスで勝てる企業群がGX(グリーントランスフォーメーション)を牽引するための枠組み。2030年度のGHG排出量を46%削減(2013年度比)、2050年にカーボンニュートラルの実現を目指す政府の方針も踏まえて設立された。その中で、排出量取引と開示の実践の場となるのがGX―ETSだ。

保証は、2021年度の直接排出量が10万トン以上の企業にのみ求められる。事務局に報告するまでに保証を受けることが必要だ。保証の水準は、超過削減枠の創出を申請しない場合は限定的保証でよいが、超過削減枠を創出しようとする場合には合理的保証が必要となる(図表3)。

なお、合理的保証を受ける場合には、「GXリーグ登録検証機関」から保証を受けなければならない。2024年3月15日時点では同機関に監査法人系は登録されておらず、非監査法人の検証機関(11社)のみが登録されている。