四半期報告書廃止の改正案の会期内成立が難しくなるため、下手したら廃止時期も当初より遅れるかもしれない、という記事です。3月決算だと2025年3月期より廃止のはずですが、こちらが2026年3月期以降にズレる可能性が出てきたという話です。当該法案自体に問題があるわけではなく、いま与野党で対決している郷瑛材検確保法案の成立に時間がかかり、そのあおりを喰う形になっています。

四半期報告書の廃止法案、会期末へ審議日程険しく – 日本経済新聞 (nikkei.com)

険しい情勢に陥ったのは、審議の順番だ。衆院は財務金融委員会、参院は財政金融委員会が審議の舞台となる。いずれも今国会最大の与野党対決型の法案で、防衛費増額を裏付ける防衛財源確保法案と重なる。金商法改正案の審議の順番は財源確保法案の後となったため、いまだ参院で審議入りしていない。野党は今週、参院の財政金融委員長の解任決議案や財務相の問責決議案を連発し、財源確保法案の成立阻止を狙うとみられる。同法案の採決は19日以降にずれこむ公算が大きく、21日の会期末までに審議時間が確保しにくい。与党が国会会期を延長すれば延長国会での採決が可能になるものの党内には「優先順位は必ずしも高くない」との声がくすぶる。野党が内閣不信任決議案を提出した場合もリスクが生じる。首相が衆院解散で対抗すれば廃案となる可能性があるためだ。不信任案を否決して残る法案審議を進める選択肢もあり、成立するかどうかは政府・与党の国会運営に左右される。四半期報告書の廃止時期は24年4月1日を予定する。今国会で成立せず次の国会となった場合はどうなるのか。大和総研の横山淳主任研究員は「法案成立からの準備期間が短くなり、上場企業や金融機関に影響が出る。廃止時期の先送りも求められかねない」と指摘する。