日本として国益を考えてルール形成に関与していく一環の動きとなります。下記①-③が主張するポイントとなります。
FASF ISSBの情報要請への意見案を報告|3615号|2023年07月31日|経営財務DB (zeiken.co.jp)
①作業領域では、IFRS-S1号とS2号の導入支援を優先すべき②生物多様性に関するプロジェクトで循環型経済に言及しているが、同テーマは独立したプロジェクトとすべき③人的資本については情報要請での提案とは違った切り口で検討すべき
導入支援を優先すべきとしたのは、「短期間でIFRS-S1号とS2号を開発したため、各法域で基準が十分に理解されていない可能性がある」との点を踏まえたため。委員はこの優先順位付けに概ね賛同した。導入支援の一環としてのガイダンス作成について「日本固有の考え方などが反映されるよう、意見発信してほしい」とする声もあった。また、人的資本を優先的なアジェンダとすることも賛同を得た。
複数の委員が指摘したのが、生物多様性と「シングル/ダブル・マテリアリティ」の関係だ。ISSBは投資家向けの「シングル・マテリアリティ」を基本方針としているはずだが、生物多様性では幅広いステークホルダー向けの「ダブル・マテリアリティ」の情報も含まれ得るのでは、などの懸念が挙がった。この点SSBJは、シングル・マテリアリティに的を絞った基準を開発するよう、コメントする予定だとした。