ISSBの基準(IFRS1、IFRS2)が最終化されてから、積極的に国の情報開示に取り込む流れが出てきました。
最新のサステナビリティ開示基準(IFRS/CSRD)概況説明-大和総研 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)
まずはオーストラリアです。ISSBを意識したオーストラリアの気候変動に関する開示基準を策定のうえ、開示の義務付けを計画しています。大企業は2024年-2025年、中小企業は大器具ぴ導入後3年間で段階的に適用されるとのこと。
オーストラリア、2024年より企業に気候関連報告の義務化を導入 – ESG Journal (esgjournaljapan.com)
ISSBと同様、オーストラリアの気候変動に関する開示基準は、ガバナンス、戦略、詳細なリスクと機会、指標と目標に焦点を当てた、中核的な要素に焦点を当てたものとなっている。具体的な提案としては、オフセット、目標設定と緩和戦略、気候関連のリスクと機会を監視・管理するために使用するプロセス、シナリオ分析の使用に関する情報を含む、移行計画の開示が企業に要求される。また、業種別の指標に加え、Scope1、2、重要なScope3の排出量も報告することが求められる。
また本ペーパーでは、新たな気候関連報告の要件について、企業規模別に段階的に導入することを提案している。従業員500人以上、売上5億ドル(約700億円)以上、資産10億ドル(約1,400億円)以上といった大企業は、2024-2025年から新規則の対象となり、中堅企業(従業員2億5千万人以上、売上2億ドル以上、資産5億ドル以上)は翌年、中小企業(従業員1億人以上、売上5千万ドル以上、資産2千5百万ドル以上)は2027-2028年から対象となる。
上記赤字は誤訳っぽいので原文も載せます。
Key climate reporting developments unveiled (aicd.com.au)
WHO is proposed to be covered? A 3-tiered approach is proposed, depending on organisational size. Proposed timings are:
Cohort 1 (for 2024/2025 reporting periods):Reporting Entities (those required to report under Part 2M of the Corporations Act being Disclosing Entities, Public companies, registered schemes and large private companies) who are National Greenhouse and Energy Reporting Scheme (NGERS) “controlling corporations” which meet the NGER publication threshold; and Reporting Entities that fulfill two of the following three thresholds: (1) over 500 employees; (2) $1 billion+ in consolidated gross assets; (3) $500 million+ consolidated annual revenue.
Cohort 2 (for 2026/2027 reporting periods):Reporting Entities that fulfill two of the following three thresholds: (1) over 250 employees; (2) $500 million+ in consolidated gross assets; (3) $200 million+ consolidated annual revenue.
Cohort 3 (for 2027/2028 reporting periods): Reporting Entities who are NGERS controlling corporations; and Reporting Entities that fulfill two of the following three thresholds: (1) over 100 employees; (2) $25 million+ in consolidated gross assets; (3) $50 million+ consolidated annual revenue.
ちなみにUKでは2021年にはプレミアム市場上場会社へのTCFD会議が義務化されています。
シンガポールは2025年より上場企業、2027年から10億シンガポールドル以上の非上場企業に対してISSB基準に基づいた気候変動関連の情報開示を義務づける方針です。
大手非上場企業にも気候変動関連情報開示を義務付けへ、意見公募開始(シンガポール) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース – ジェトロ (jetro.go.jp)