本日の日本経済新聞朝刊に”SDGs、日本の現在地”と題して有識者がコメントを寄せていました。そのうちのリコー山下会長のコメントを抜粋します。「持続可能なサプライチェーンを高知するには供給網を簡素すること。その行き着く先はリサイクルを前提とした地産地消ビジネスである」というご意見を皆様にぜひご紹介したいと思います。

供給網の簡素化を – 日本経済新聞 (nikkei.com)

SDGs達成の課題の一つとして、(人権・環境など)持続可能なサプライチェーン(供給網)構築がある。企業が追求すべきなのは「シンプルな供給網」の構築だ。既にロシアのウクライナ侵攻や、新型コロナウイルス禍で、安定しているように見えた調達のリスクが露呈した。例えば、調達する資材を素材まで追いかけていくと、並行購買で複数社に発注しているなど複雑になっているのが分かる。まずは供給網をシンプルにすべきだ。供給網をシンプルにするのを突き詰めると、リサイクルを前提にした「地産地消」のビジネスになる。複合機はハードのリサイクルを地域ごとにやるのが重要だ。一度使ったハードが顧客に戻っていく。私は入社当時から「こんなに頑丈な機械なら2回、3回と復活させたい」と思っていた。複合機はハードからソフトウエア、そして、あらゆるモノがネットにつながるIoT機器へと進化した。ハードの成熟や進化の度合いを考えると、消費地に近いところで再生していくべきだ。リサイクルを軸に世界各地で事業を展開すれば、地域ごとに「もったいない精神」が根付いていく。新しい素材を作らなくて済むし、供給網も短くなる。