ひびき監査法人の検査結果がリリースされました。結論として”著しく不当なものと認められる”(5段階評価の最下位)です。

ひびき監査法人に対する検査結果に基づく勧告について

不適切な検査対応が指摘されています。
「当監査法人は、検査実施通知日以降、今回の審査会検査で検証対象とした全ての個別監査業務について、当該監査業務に係る業務執行社員又は監査補助者が事後的に作成した監査調書を監査ファイルに差し込むなどした上で、その旨を秘したまま、検査官に当該監査ファイルを提出した。」

平成28~令和3事務年度に終了した検査結果は以下の通りです。中小規模監査事務所でひびき監査法人同様に最下位評価が占める割合は34.7%。かなりの割合に上ります。

令和4年版モニタリングレポート_主なポイント

先日投稿した通り上場会社監査の担い手が大手監査法人から中小監査法人に広がりつつある中で、34%の中小規模監査法人が期待に応える監査をやり切れていません。「大手監査法人がカバーしきれない上場会社の監査品質をどのように担保していくか?」が次の社会課題だと思います。おそらく中小監査法人も上場会社監査を受ける法人と受けない法人に今後二極化が進んでいくのではないかと考えています。

金融庁の1年(2021事務年度版)-金融庁 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)