本日で英国がEU離脱から3年になります。英調査会社ユーガブの調査結果によると「離脱は間違いだった」と判断する割合が54でした。インフレ伸び率が前年比10%を超える、移民が自由に働けなくなったことから労働力不足になる、通関手続が複雑になり貿易の伸びはG7で最低になる、などが背景になあります。

EU離脱 英世論過半が「誤り」: 日本経済新聞 (nikkei.com)

「もっとも英政界はEUへの再加盟に後ろ向きだ。EU離脱は数年間にわたり、英政界を大混乱に陥れた。与野党とも抜本的な修正を打ち出し、再び混乱を招くのは避けたいのが本音だ。与党・保守党を率いるスナク首相は「離脱はすでに国に多大な利益と機会をもたらしている」と主張する。」

英国は日本と同じ海に囲まれた海洋国家(地政学でいうシーパワー)なので、日本人としてこの事例から学べることは少なからずあると思います。シーパワーの理想形は巨大な海軍と経済力で世界を席巻した19世紀の英国であり、日本は19世紀の英国に倣うべきだと考える識者もおります。ちなみにシーパワーの反対語はランドパワー(大陸国家)です。シーパワー国家とランドパワー国家の具体例は以下の通り。

シーパワー国家:英国、アメリカ、日本

ランドパワー国家:中国、ロシア、ドイツ

ちなみにアメリカは巨大な島というカテゴリーになりシーパワー国家のカテゴリーだそうです。近代を振り返るとシーパワーとランドパワーは定期的に争いを繰り返しており、19世紀は英国vsロシア、今はアメリカvs中国です。

参考までに地政学を学ぶにはこの本が面白いと思います。世界史と地政学を同時に学べる一冊です。今度書評を投稿させていただきます。

仕事に効く 教養としての「世界史」 | 出口 治明 |本 | 通販 | Amazon