先日以下の記事を投稿した際、筆者が読んだ表題の本を紹介するとお約束しました。

EU離脱について英世論過半が「誤り」と判断 – 日本経済新聞 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)

著者の出口氏は学者ではなく生命保険のエキスパートです(元:日本生命国際業務部長→現:ライフネット生命保険株式会社会長兼CEO)。世界史というと”面倒くさい””わかりにくい”イメージありますが、出口氏はそれを大変わかりやすく表現して、筆者を世界史の世界に引きずり込んでくれました。これまで3回読み返していますが、毎回新しい発見があります。

私なりに感じたこの書籍の神髄は「人間は愚かな生き物だから同じ過ちを繰り返す。だから歴史から生きる知恵を学びましょう。歴史から学ぶためには過去世界で起こった事象が”なぜ”起こったのかを突き詰めて考える癖をつけなさい。」と理解しています。例えば19ページの「奈良時代の女帝たちは男性の跡継ぎだったのか?」という疑問提起は日本史を勉強していた際は「男性天皇がたまたま病弱だったから」と理解していたのですが、世界史の視点で見ると全く違う背景が浮かび上がってきます。物事を見る際は多様な視点で観察する事の大切さを学びました。

この本で紹介されている「世界経済史概観/アンガス・マディソン著/岩波書店」も後日購入しました。まだ私の世界史の知識が十分ではないため、理解するのにかなり時間を要していますが、下記表は衝撃的でした。結局中国/インドの台頭が昨今騒がれていますが、2000年のスパンで見ると中国/インドは急に台頭したのではなくずっと世界経済を支配していたが、アヘン戦争以降一時的に落ち込んだが、また元のポジションに戻りつつあるだけで自然な流れである、と理解することができます。