自動車大手7社の第3四半期決算は前期比で営業利益3%増となりました。原材料価格高騰の影響を為替でカバーした形です。ただ今後は為替の恩恵を見込むのは厳しい見込みです。具体的には第3四半期で利用している為替レートは136円(前年同期比で25円円安)ですが、この記事を書いている時点で為替は131円だからです。

今期決算は大半の会社が為替の影響で売上は大幅に増加するものの、資材高騰で営業利益はほぼ横ばいというイメージ持ってます。

自動車大手7社、円安頼み 4~12月: 日本経済新聞 (nikkei.com)

加えて、半導体不足により7社中6社が2023年3月期の四輪車販売台数見込みを下方修正している。

半導体不足の解消時期について、ホンダの藤村英司執行職は「23年後半ごろになりそう」と指摘する。

新たな懸念材料も加わる。米国では生産制約で値下げをしなくても販売できる環境が続き、各社が販売店に出す販売奨励金(インセンティブ)が減少していた。だが調査会社オートデータによると、業界全体の1台あたり平均は昨年12月、底だった同9月比で3割増加。今後も増えれば各社の利益を圧迫する。

この流れを受けてか、トヨタは取引先部品メーカーに対する値下げ要請を1年ぶりに再開します。

トヨタ、部品値下げ要請再開へ ほぼ1年ぶり:朝日新聞デジタル (asahi.com)

トヨタの方針について、部品メーカー幹部は「エネルギー費の高騰分をしっかり負担してもらえるなら、定期的な値下げには協力したい」としつつ、生産量の確保を求めた。別の1次部品メーカーの幹部は「減産で受けたダメージから回復する余裕がない。厳しい」と話している。