日本が維持してきた国内総生産(GDP)で世界3位という地位が危うくなってきている。長引くデフレに足元の急激な円安・ドル高が加わり、ドル換算した名目GDPで世界4位のドイツとの差が急速に縮まっている。世界最大の人口大国になったもようのインドも猛追しており、世界経済で日本の存在感はしぼみつつある。
名目GDP、ドイツが肉薄 – 日本経済新聞 (nikkei.com)
ドル建て名目GDPを20年前と比較すると、ドイツは2倍に膨らんだが、日本は1%しか増えていない。20年前の2倍に増えた米国が25兆ドルで世界1位、12倍になった中国が18兆ドルで2位になっている。日独の内訳をみると、ドイツは実質GDPが1.3倍に増え、物価も1.4倍になり、為替レートも1割程度の押し上げ要因となった。日本は実質GDPが1.1倍の伸びにとどまり、長引くデフレで物価がマイナス6%、為替がマイナス5%と、それぞれ押し下げ要因に働いた。日本は構造的な成長力の弱さがある。海外からエネルギー資源の多くを輸入する体質がかわらず、資源価格高騰で輸入額が膨らむ。電機業界の競争力が弱まり、モノの輸出で稼ぐ力も落ちた。少子高齢化や人口減少が進み、基本的な「体力」が落ちつつあることも大きい。
日本の稼ぐ力を高めることこそが根本的にこの問題を解決する道なのではないかと思います。20年前と比べて1%しか増えていない実情には愕然とさせられます。一方で2000年という流れで見ると、日本は戦後のGDPが異常値であり、今また定位置に戻りつつあると考えることもできます。詳しくはリンク先をご覧下さい。