最近話題の人権DD。人的資本に脚光が浴びる中で存在感を増してきました。日本も国際的な法整備の遅れを取り戻すべく急ピッチで動いています。ここでざっくり人権DDの日本での動きについてまとめます。

人権デューデリジェンス 強制労働や差別の有無を開示 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

人権デューデリジェンス 企業が取引先を含めたサプライチェーン(供給網)で人権侵害がないか確認し、予防や改善に取り組むこと。日本政府は2022年に企業の対応を促す指針をまとめた。尊重されるべき人権の例として、強制労働や児童労働がないか、人種、宗教、性別などの差別がないかなどを挙げた。

指針はまず「人権方針」と呼ぶ各企業による取り組みの考え方をつくり、経営陣で承認するよう要請した。そのうえで企業には①人権侵害を特定し、深刻度合いを評価②防止と軽減措置③実効性を評価④結果開示――の4つの手順を定期的に繰り返すよう求めた。英国は15年に「現代奴隷法」を世界に先駆けて制定した。企業に調達先の人権リスクの調査や報告を義務付けた。

日本政府は「責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドライン」を策定しました (METI/経済産業省)

さらに指針ではなく法律で人権DDを徹底する動きも進んでいます。

人権DD法、日本も法制化着手 政府、サミット議長国として遅れに焦り | 毎日新聞 (mainichi.jp)

強制労働や児童労働などの人権侵害を防ぐために企業が自社のサプライチェーン(供給網)をチェックする「人権デューデリジェンス(DD)」。欧米では人権DDを罰則付きで義務づける法制化が進んでおり、日本でも超党派の議員連盟が欧米並みの法制化に向けて近く条文作りに着手する。背景には、19日から始まる主要7カ国首脳会議(G7サミット)の議長国でありながら、整備の遅れが指摘される日本政府の焦りもにじむ。