今年に入って取り上げられることが多くなったPBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業。今回はPBR1倍割れ企業のみならずプライム/スタンダード全社にPBR改善計画の策定・開示が求められます。
東証 プライム・スタンダード全社にPBRの改善計画等を要請へ|3594号|2023年02月27日|経営財務DB (zeiken.co.jp)
東証が、今春を目途にプライム・スタンダードの上場企業に通知する「資本コストや株価を意識した経営の促進に向けた要請の内容」の具体案が明らかになった。PBR(株価純資産倍率)1倍割れ企業だけでなく、両市場に上場する全ての企業に、資本収益性などの現状分析と改善計画の策定・開示等を求める。通知後、速やかな対応を求めるが、3月決算企業については、既に来期に向けた経営計画の検討が進んでいる場合もあるため、必ずしも通知後すぐの開示が求められることにはならない見通しだ。東証が要請する具体案の内容は図表の通り。①現状分析、②改善計画の策定・開示、③取組の実行、④進捗状況の分析と開示のアップデートが示されており、このサイクルを回すことで、資本コストや株価を意識した経営の促進を促す。
例えば、現状分析では、ROE(自己資本利益率)等の資本収益性が資本コストを上回っているかどうかを、取締役会等において的確に把握し、資本収益性が資本コストを下回る状況であれば、その要因を分析する。資本収益性が資本コストを上回る状況であっても、PBRが1倍を割れている場合等、十分な市場評価を得られていない場合には、その要因の分析を求める。
結局はPBR1倍割れ企業をターゲットにしているように読めます…。ROE<資本コストの場合は経営努力をしてROE>資本コストにせよ。ROE>資本コストでもPBR1倍割れだとするとその要因を考えよ(おそらく開示の充実を求めているのか?)、ということですかね。
参考までに資本コストを説明しているページを紹介します。目を通すのに時間かかりましたが読み応えがありました。
ROEと資本コスト:その企業の価値はいくらか | レポート一覧 | SPARX Asset Management
そういえば大日本印刷もPBR一倍超宣言しました。