旭化成の2023年3月期の連結最終損益は1,050億円の赤字(前期実績:1,618億円黒字、当期予想700億円)になる見込みとのこと。2015年に買収したセパレーター(絶縁体)事業で1,850億円の減損損失を計上します。

旭化成、20年ぶり赤字 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

米ポリポア社を15年に約2600億円で買収した。電気自動車(EV)用の需要拡大を期待したが、同社が手掛ける製品とは異なるタイプがEVで主流になり販売が低迷した。鉛蓄電池用も原料高が響いて収益が悪化し、のれんの減損損失を計上する。ポリポア社の事業を整理し、今後はEV向けで現在主流のタイプのセパレーターに積極的に投資する。電池関連の自国生産を優遇する米インフレ抑制法を追い風に、26年にも新工場を建てる方針を示した。セパレーター全体の生産能力を中長期に現在の3倍に増やす計画は維持する。同日、小堀秀毅会長(68)が4月1日付で代表権が外れると発表した。

世界中の10年物国債の利回り上昇等で減損損失額は依然より拡大傾向にあるかと思います。

金利上昇、企業業績に重荷 電通やTHKが減損計上 – 日本経済新聞 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)

ちなみに化学業界は信越化学を除いた大手各社で苦しい状況が続いています。

化学大手の業績が悪化、信越化学の一人勝ち – 日本経済新聞 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)