テック関係スタートアップ向け資金調達で強いシリコンバレーバンク(SVB)が3/10破綻しました。ざっくり破綻までの流れは”低金利→債券投資に傾斜→高金利/債券価格下落→業績悪化→取り付け騒ぎによる資金不足→破綻”です。

シリコンバレー銀が破綻 米利上げ、金融システムに影 – 日本経済新聞 (nikkei.com)

SVBの2022年末時点の総資産は約2090億ドル(約28兆円)で全米16位。08年9月に破綻し、米銀で過去最大の破綻となったワシントン・ミューチュアル(総資産3070億ドル)以来の規模となる。拡大した債券運用を金利上昇が直撃した。資本不足に陥って取り付け騒ぎに発展した。償還までの期限が長い住宅ローン担保証券(MBS)や米国債など有価証券投資の規模は22年末時点で預金量の70%弱を占め、3年前に比べて20ポイントあまり上昇していた。預金減に対応する資金を捻出するため、210億ドルの債券を投げ売りし、売却損の発生で一段と資本が毀損することが8日の発表で明らかになると信用不安が高まった。スタートアップ企業の預金引き揚げが加速、資金繰りは行き詰まった。流動性や金利リスクの管理のまずさというSVB固有の事情が破綻の主因とみられる。ただ、金利上昇がもたらす債券運用への逆風はほかの金融機関にも共通する。

SVBフィナンシャルグループ(SVB親会社)の概況です。

SVBファイナンシャル・グループ 株価[SIVB/SVB Financial]最新ニュース 日経会社情報DIGITAL – 日本経済新聞 (nikkei.com)

カリフォルニア州サンタクララを本拠地とする金融持株会社。1983年創業のシリコンバレー銀行を中核とし、テクノロジーや生命科学・ヘルスケアなどの分野で新興企業を中心に融資を行ってきた。ベンチャーキャピタル(VC)が支援する米テック企業・生命科学企業のほぼ半数を顧客とする。主要部門は、◆グローバル・コマーシャルバンク(商業銀行部門)、◆SVBプライベートバンク(富裕層向け投資顧問・資産管理部門)、◆SVBキャピタル(VC部門)、◆SVBリーリンク(投資銀行部門)の4つ。2021年末時点で、総資産が2115億ドル、投資有価証券額が1280億ドル、総融資額が663億ドルに上る。(2023/03/03)

SVB
SVB親会社の業績≒SVB業績とすると破綻するような業績に見えません。23/12以降の数値は古い情報で、実際はもっと悪い可能性あると感じました。

総資産で比較すると日本では地銀トップの規模になります。

銀行業界 総資産ランキング(2021-2022年)-業界動向サーチ (gyokai-search.com)

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