世界のESG帰省は2011-2020年で約1200の規制が施行されました、その数は10年前の2倍超です。世界でも特に規制が進んでいるEUを軸にした7つの規制を紹介しています。

改革を迫る7つのESG規制 | 日経ESG (nikkeibp.co.jp)

日系ESG(紙面版)を購入して寄稿しています、Web版には十分な情報がない点お含みください。

1.CBAM/欧州炭素国境調整規則:2005年にEU域内でスタートした排出量取引制度(EU ETS)を域外にも適用します。製品はセメント等6カテゴリーですが今後自動車等が対象になれば日本に多大な影響を及ぼします。23年10月ー25年12月は移行期間のため四半期毎にCBAM報告書を登録すれば炭素価格に応じた支払いなし。

2.CSRD/企業サステナビリティ規則

EU・企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が日本企業に与える影響 Part1- JSUS – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)

EU・企業サステナビリティ報告指令(CSRD)が日本企業に与える影響 Part2- JSUS – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)

3.PFAS規制(REACH規則)案:有機フッ素化合物のPFAS。自然界で分解するのに数千年かかるという難分解性から自然や生物に残留・蓄積しやすいことから原則禁止の方向で規制が進んでいます。2025年中に発行の見込みで、発行後18か月で原則禁止になります。包装紙や半導体で材料変更が余儀なくされます。印刷インキのDICはこれを受けPFASを使わない製品の開発を発表しています。

4.包装および包装廃棄物規則案:2030年までにすべての包装を再利用またはリサイクル可能にします。加えて多くのプラスチック容器包装は2040年以降65%以上のリサイクル材を含む必要があります。

5.EUDR/森林破壊防止規則:森林関連製品(農産物)を輸入・販売・輸出する企業に対して森林破壊のリスク評価とデューデリジェンスを求める規制。罰則が厳しく年間売上高の4%以上の罰金。大企業は2024年12月、中小企業は2025年6月より適用。一方でこの規則を厳格化するほど食料調達が難しくなるため、食料安全保障と環境・人権配慮のバランスが重要。

6.CSDDD:企業サステナビリティデューデリジェンス指令

欧州CSDDD(人権環境デューデリジェンス)とは? – 日本総研 – CFOニュースPlus (cfonewsplus.com)

7:G20・OECDコーポレートガバナンス原則:各国の定めるガバナンスコードのモデルになるもの。今回改訂されたがポイントは「サステナビリティとレジリエンス」。サステナビリティに関する情報の充実とレジリエンスは取締役会に対してリスクに対処するための適切なプロセスの整備を求めています。